国産塗装ブースと外国製塗装ブース
日本に輸入されている外国製塗装ブースはイタリア、フランス、スペイン、台湾、中国などです。意外にもドイツやイギリス、アメリカ製の塗装ブースは見当たりません。
中でもとくに多いのがイタリア製です。イタリア製のブースを挙げてみるとSAICO(サイコ)、SAIMA(サイマ)、 BLOWTHERM(ブローサム)、METRON(メトロン)、NOVA-VERTA(ノバ・ベルタ)など、他にもありますがよく聞くメーカーだけでもこれだけあります。 イタリアはもともと鉄工業に強みのある国ですから、塗装ブース製造メーカーが多いのでしょうか。
イタリア製塗装ブースのセールポイントはデザイン性の高さでしょう。 フェラーリ、フェンディ―、アルマーニなどイタリア製を代表するブランドは述べるまでもなく、デザインにすぐれています。
塗装ブースを選ぶ上でも外観デザインは重要な要素であることはまちがいありません。 ボディーショップを訪れたお客さまにも充分にアピールできるポイントです。
一方、このデザイン性において国産塗装ブースが見劣りする感じは否めません。 ただ昨今は国産塗装ブースメーカーも研究を重ね、往年の無骨な機能一辺倒のものから、デザイン性の高いブースがつくられるようになりました。
余談となりますが、以前、外国製塗装ブースでバーナーが故障してしまいました。販売元に連絡して対策を考えましたがなかなか前に進みません。 弊社で調べていくとバーナーも外国製であることがわかりました。
元来ヨーロッパではバーナーに使う燃料は軽油を使っていました。日本での燃料は灯油を使用することが多いでしょう。 そのあたりの内容をよく承知している輸入元は、バーナーを灯油の仕様に変更しています。 そして日本製のバーナーが取り付けられていることが通常です。
車でも同じですが、並行輸入車と正規の日本仕様とでは、部品が若干違うことがあり、故障時に困ることがあります。 外国製塗装ブースを導入する場合は正規の輸入代理店のものを使うほうがのちに困りません。
電気系に関しても同じようなことがいえます。日本と諸外国では燃料や電気事情が違うので、そのまま日本に持ってくるだけでは、うまくいくかどうかはわかりません。