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足付け・脱脂
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一般的な塗装前の手順通り、素材にペーパーやスコッチブライト等で足付けし、脱脂作業を行います。
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ベースコート その1
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硬化剤混合比率 (重量比) 主剤:ハードナー=10:1
シンナー希釈率 (外割wt%) 20〜80
プラッカベーシックのベースカラーは「プラッカ2Kベースコート・ダークグレー」がおすすめです。
基本的にはモノトーンであればあまり下地の色の影響はありませんが、黒であればプラッカの粒子感が目立ってしまいます。
また白であれば少し曇ったような仕上がりになります。
シルバーや明るめのグレーといったプラッカと同系色の場合、プラッカが乗っているのかわかりにくく、結果的に塗り過ぎてしまう結果になります。
また下地が明るすぎると白ボケた仕上がりになります。少し濃いめのグレーであれば粒子を目立たせず、また塗れているのか黙視しながらの塗装が可能です。
まだ慣れていない場合は「プラッカ2Kベースコート・ブラック」でどの程度塗るのかを確認しながら塗られることをお勧めします。
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ベースコート その2
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プラッカベーシックでメッキ感を出すためには下地に光沢がなくてはなりません。
光沢といってもホームセンター等で売っているようなラッカースプレーなどの「つやあり」などではありません。
光沢のある下地の条件としては「2液のウレタン塗料」が必要になります。
ベースコートに1液の色を塗られた場合、その上に2液ウレタンクリヤーを塗ります。
プラッカ2Kベースコートを塗られた場合はその上にプラッカを塗布できます。
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ベースコートの乾燥
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ベースコートは指触乾燥ではなく完全硬化させます。
締まっていないベースコートの上にプラッカを塗布すると曇った仕上がりになってしまいます。
硬化条件はセッティングタイム10分のあと60〜80度で30分以上です。
常温乾燥させる場合は23度で5時間以上です。
なお、20度以下では完全硬化しません。
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コンパウンド掛け
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プラッカ2Kベースコートの場合はそのようなことはありませんが、完全に乾燥したクリヤーの上にプラッカをそのまま塗装すると撥水したような状態になる場合があります。そうならない為に、クリヤーが完全硬化した後コンパウンドで全体を磨きます。この際使用するコンパウンドはノンシリコンの極細目程度にとどめておきます。それ以上に細かな超微粒子等のコンパウンドを使用すると、プラッカを塗った際同様に撥水したような状態になりやすくなります。この時、機械ではなく手磨きでも問題ありませんが、全体をまんべんなくコンパウンドがけしてください。
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コンパウンド拭き取り
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コンパウンドをきれいに拭き取り、その後タッククロス等でほこりを除去してください。このときシリコンオフなどで拭き取ると、プラッカ塗布後拭き取った際のすじが浮き出てくるのでシリコンオフは使用しないでください。またこの後の行程「プラッカの塗布」に失敗した場合も、トップコート前であればコンパウンドでプラッカを落とし、再塗装も可能です。
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プラッカベーシックの塗装 その1
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テストで使用したガンはアネスト岩田LPH-50の1.0mm、エアキャップはE4キャップを取り付けたカスタマイズガンです。設定はつぎの通り。
- 【手元圧】0.15MPa
- 【塗料吐出】全閉から1/2回転
- 【パターン】全開
- 【ガン距離】10〜15cm
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プラッカベーシックの塗装 その2
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プラッカベーシックは希釈なしでそのまま塗布していきます。スプレーガンは粒子が粗くならないよう口径の小さな低圧ガンを推奨します。
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プラッカベーシックの塗装 その3
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プラッカベーシックは一度で塗ってしまうのが最もきれいに仕上がります。何度も塗り重ねると、曇った仕上がりになります。塗装時の湿度にも注意が必要です。例えば雨が降っている日に湿度管理のできる塗装ブース以外での塗装は控えてください。通常の塗料よりも湿度の影響を受けやすく、曇った仕上がりになります。プラッカを塗布した直後はメタリックシルバーですが、時間が経つにつれメッキ調になります。
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プラッカベーシックの乾燥
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プラッカベーシック塗装直後のエアブロー等は避けてください。エアブローによって発生する風でプラッカの塗膜が動き、うろこ状になってしまいます。しばらくそのままで置いておき、乾燥機やドライヤー等で熱をかけるとメッキ調になってきます。プラッカ塗装後、トップコートクリヤー塗装までに一旦強制乾燥してください。
70℃×30分。金属塗装の場合、可能であれば150℃×20分という温度設定までOKです。この時乾燥がきちんとできていないとクリヤーコート時の曇り方が大きく変わってきます。
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トップコートクリヤーを施工する場合の注意 その1
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トップコートをする場合、必ず曇りが発生します。これはナノ粒子がきれいに並ぶことによってメッキ感を生み出すプラッカが、上からクリヤーをかけることにより配列されたナノ粒子が動き、きれいに並ぶ前に動きが止まってしまうためです。溶剤だけではなく、水性であっても塗料に含まれるアルコールなどがナノ粒子を動かします。
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トップコートクリヤーを施工する場合の注意 その2
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プラッカベーシックの塗布後の乾燥をきちんと行う。これは少しでもナノ粒子を定着させるために行います。乾燥をきちんとおこなったものと怠ったものとでは曇り方に大きな差が生まれます。
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トップコートクリヤーを施工する場合の注意 その3
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クリヤーに使用するシンナーは遅めのシンナーを使用する。これはクリヤーをかけた際に動くナノ粒子を少しでも長くきれいに並ぶよう時間を取ることにより比較的曇りが軽減されます。
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トップコートクリヤーを施工する場合の注意 その4
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クリヤーの塗布方法としては一度にべたっと塗りこまず、パラ吹きしてから塗り込むと比較的きれいに仕上がります。